「技術士」は比較的マイナー資格ですが、この記事を開いてくれたあなたはおそらくこの資格に興味があることでしょう。
かつて、私は過酷な労働環境に身を置き、将来への不安に押しつぶされそうになっていました。
でも、そんな状況から一転、技術士というたった一つの資格が、私の人生を大きく変えてくれました。
この記事は、私自身が経験した、絶望から希望へと変わるまでのリアルなストーリーです。
技術士が、なぜこれほどまでに建設コンサルタントの市場価値を高めるのか。私の体験談に加え、客観的なデータ、そして具体的な戦略まで、すべてを包み隠さずお話しします。
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技術士の平均年収についてはこちらの記事で詳しく解説しております。

【実体験】技術士を取ったら年収(市場価値)が爆上げした話

早速ですが、一人の人間として、私がどうやって技術士という資格と出会い、人生が変わっていったのか、その物語をお伝えさせてください。
ブラック企業からの転職を決意
新卒で入社した建設コンサルタント会社は、20代半ばで年収600万円。地方勤務にしては恵まれた収入でしたが、その代償はあまりにも大きすぎました。
平日は毎日、日付が変わってからも働き続け、午前3時ごろに帰宅。4時ごろにようやくベッドに入り、たった3時間後の7時にはまた会社に向かう日々。週末も休みなく働くことが当たり前で、心身ともに限界が近づいているのを感じていました。
一番辛かったのは、大切な人との時間も犠牲にしなければならないことでした。
第一子が生まれた日も、会社の仕事は待ってくれませんでした。出産には立ち会うことができたものの、喜びもつかの間、子供が生まれた21時には、また会社へ戻り、徹夜で資料を作成しなければなりませんでした。家に帰っても、寝顔しか見ることのできない日々。「このままでは、この子の成長を何も見届けられない…」。そう強く思うようになり、私はこの環境から抜け出すことを決意しました。
転職を試みたときの壁
「労働時間が減るなら、年収が下がっても構わない」
そう腹をくくり、転職活動を始めました。プライベートの時間を最優先に考え、ノー残業、年間休日125日以上を条件に会社を探しました。そして、ついに理想的な働き方ができそうな会社から内定をいただくことができました。
しかし、提示された年収を見て、私は言葉を失いました。
年収400万円。
今の年収から200万円も下がるという現実が、私の前に立ちはだかりました。日本の平均年収と比べれば決して悪くない数字ですが、これから家族を養っていく責任を考えると、この年収ダウンはあまりにも大きな不安でした。
ちょうどこの頃、妻のお腹に新しい命が宿っていることが分かりました。
「この年収で、本当に家族を幸せにできるのだろうか…」
一度は掴みかけた希望の光が、あっという間に遠のいていくような気持ちでした。将来への不安が拭えず、私はこの転職を断念するしかなかったのです。
技術士取得後の再挑戦
転職に失敗し、私は一度は元の激務に戻りました。しかし、心の中ではずっと「このままではダメだ」という思いが燃え続けていました。
そんな時、建設コンサルタントの転職市場で技術士という資格が、いかに強力な武器になるかを知りました。実務経験4年という受験資格は、まさに今の私にぴったりのタイミングでした。
「これしかない。絶対に1年で合格して、人生を変えてやる」
そう決意した私は、再び挑戦することを決心しました。
生まれたばかりの子供と、毎日激務に追われる中で、勉強時間を確保するのは至難の業でした。しかし、私は妻に「何年もダラダラ勉強して迷惑をかけるより、この1年だけ本気で頑張らせてほしい」と協力を仰ぎました。そして、会社の昼休みや、子供が寝た後の毎日2時間、必死に机に向かいました。
その努力は報われました。
激務の中、見事に技術士試験に一発合格!この瞬間、私の心には再び希望の光が差し込みました。
技術士という最強の武器を手に、私は再び転職市場に飛び込みました。何社かの面接を受けましたが、どの会社の面接官からも「その年齢で技術士を持っているのはすごいですね」と、驚くほど好印象を持たれました。
そしてなんと、選考を受けた10社中6社から内定をもらうことができました。
選考を受けた企業は下表のとおりです。
企業 | 業種 | 選考結果 |
---|---|---|
A社 | 地方建設コンサルタント | 内定→承諾 |
B社 | 地方建設コンサルタント | 内定 |
C社 | 準大手建設コンサルタント | 内定 |
D社 | 下請け設計会社 | 不採用 |
E社 | 下請けDX関連会社 | 内定 |
F社 | 下請けDX関連会社 | 不採用 |
G社 | 建設業者 | 内定 |
H社 | 建設業者 | 不採用 |
I社 | 不動産関連会社 | 内定 |
J社 | 人材関連会社 | 不採用 |
そしていずれの企業からも年収550万円以上の提示であり、最終的には年収650万円と最も高かった建設コンへの転職を決意しました。
技術士を取得したことで以前の年収を上回り、私の市場価値は単純計算で250万円もアップしたことになります。
さらに、労働時間は大幅に減り、プライベートの時間が格段に増えました。以前は寝顔しか見られなかった子供の成長を、今は毎日、そばで見守ることができるようになりました。転職直前に生まれた2人目の子供とは、生まれた瞬間からずっと、その成長を見届けられています。
技術士は、私に年収という結果だけでなく、「家族との時間」という、何物にも代えがたい最高の贈り物をくれました。あの時、諦めずに挑戦して本当によかった。心からそう思っています。
なぜ技術士は転職市場で高く評価されるのか?

私の経験から、技術士が転職市場で高く評価される理由は、主に以下の3つだと感じています。
- 会社の売上に直結する: なんといってもこれが一番です。建設コンサルタント業界では、公共事業の入札条件に技術士の配置が求められることが多いため、技術士の人数が会社の信用や受注に直結します。特に中小企業では、技術士の数が少ないため、資格を持っているだけで重宝される傾向にあります。
- 専門性の証明: 技術士は、特定の分野における高度な技術力と専門知識を持っていることを国が証明する資格です。転職先企業は、入社後の即戦力として、安心して業務を任せることができます。
- 責任感と意欲: 激務の中で難関資格に挑戦し、合格したという事実は、並外れた責任感と自己研鑽の意欲があることの証です。面接官は、その粘り強さや向上心を高く評価してくれます。
技術士【一発合格】の私の勉強方法


ここからは僕の勉強方法について話していくよ!
- 勉強スケジュールと時間捻出のコツ
- 筆記試験対策:合格の鍵は「添削」と「鮮度」
- 口頭試験対策:想定問答集と模擬面接で自信をつける
- 家族の支えと「1年集中」の強い意志
- これから技術士を目指すあなたへ
順番に見ていきますが、まず初めに一番大事なことを伝えさせてください。技術士試験は解きっぱなしではなく誰かに「添削」してもらうことが何よりも重要です。
なぜなら本番も自分の評価ではなく他人の評価で合否が決定するからです。
あなたの勤め先にも先輩技術士の方はいるかと思いますので、論文を解いたら必ず添削してもらうということを忘れないでください。
もしどうしても誰にも頼めないという方は、私が添削させていただきますのでぜひご連絡ください。
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勉強スケジュールと時間捻出のコツ
毎日、深夜まで働く激務の中、勉強時間を確保するのは至難の業でした。しかし、「1年で合格する」という強い気持ちが、私を突き動かしました。
何年も不合格が続き、仕事も忙しくなりさらに勉強時間が無くなり…という負のスパイラルに陥る先輩をいっぱい見てきたからです。
私の技術士の勉強時間
- 平日の時間術: 比較的業務が落ち着いていた4月から7月にかけて、夜に集中して勉強時間を確保しました。帰宅後、午後11時から深夜2時ごろまで、毎日2~3時間を勉強に充てました。また、会社の昼休みも貴重な時間と考え、論文の骨子作成にあてていました。
- 休日の過ごし方: 休日も出社することが多く、また家族との時間も大切にしたかったため、平日の勉強時間と大差はありませんでした。限られた時間の中で、効率を最大化することを意識しました。
筆記試験対策:合格の鍵は「添削」と「鮮度」
筆記試験対策は、ひたすら過去問を解き、添削してもらうことに徹しました。
「解く」→「添削してもらう」→「修正」→「次回に反映」
というサイクルを回していました。
- 過去問をひたすら解く: 論文の書き方を学ぶため、過去問やインターネット上にある想定問題を繰り返し解きました。市販の参考書も参考にしましたが、あくまで初めの一歩として活用し、メインは過去問演習でした。
- 会社の技術士に添削を依頼: 論文を「解きっぱなし」にしないことが最も重要でした。書いた論文は、社内の技術士の方に添削を依頼。「解く→添削→修正→次回に反映」のサイクルを繰り返すことで、論文の質を劇的に向上させることができました。
- 最新情報のキャッチアップ: 技術士の論文は「鮮度」が求められます。過去の模範解答をなぞるだけでは合格できません。国土交通省のホームページなどで常に最新の動向や政策をチェックし、自分の論文に反映させることを意識しました。
- 専門書の活用法: 私が受験した「鋼構造及びコンクリート」のコンクリート専攻では、専門書も参考にしました。ただし、最初から最後まで読むのではなく、過去問に出てきたキーワードやテーマについて、ピンポイントで調べるという形で効率的に知識を深めていきました。
口頭試験対策:想定問答集と模擬面接で自信をつける
筆記試験を突破したら、いよいよ口頭試験です。
- オリジナルのQ&A集を作成: 筆記試験で提出した論文や、経歴票に基づき、想定される質問と回答をエクセルでまとめました。質問の答えをただ暗記するのではなく、自分の言葉でスムーズに話せるように何度も練習しました。
- 模擬面接の繰り返し: 会社内外の複数の技術士に協力してもらい、合計8回もの模擬面接を繰り返しました。面接ごとに新たな指摘をもらい、それをQ&A集に反映させていくことで、本番への自信を高めていきました。
これから技術士を目指すあなたへ
「技術士は難しそう…」と尻込みしている方もいるかもしれません。でも、合格率が10%と聞くと難関に思えますが、正直、コツをつかめば誰でも合格できる資格だと私は思っています。
勉強方法や、モチベーションの保ち方など、正しいアプローチを知れば、決して手の届かない資格ではありません。
まとめと読者へのメッセージ
この記事を読んで、技術士がどれほど強力な資格であるか、ご理解いただけたでしょうか。
技術士は、単に年収を上げるだけでなく、「年収+働き方改革」を実現できる資格です。私の実体験が、その何よりの証拠です。
私は、ブラック企業での過酷な労働から抜け出し、技術士という資格を足がかりに、年収をアップさせ、家族との大切な時間を取り戻すことができました。
今、あなたが現状に悩んでいるなら、ぜひ一歩踏み出してみてください。その第一歩は、技術士試験の準備を始めることかもしれませんし、転職市場の情報を収集することかもしれません。
あなたの人生をより良いものにするために、まずは今日から行動を始めてみませんか?あなたのキャリアの成功を心から願っています。