「建設コンサルタントは結婚できない」
建設コンサルタントで働く人なら耳にしたことがあるのではないでしょうか。あるいは、これから建設コンサルタントで働く方には不安を煽る言葉になるでしょう。果たして、「結婚できない」というのは本当なのでしょうか。
結論から言うと、建設コンサルタントだから結婚できないということはありません。
この記事では、「建設コンサルタント=結婚できない」と言われる本当の理由を深掘りしつつ、結婚率に関するアンケート結果を基に、建設コンサルタントでも結婚できる理由を明らかにします。

今建コンで働いている人も、これから働こうと考えている人も、希望を捨てないで!あなたの仕事の先に、幸せな結婚生活はちゃんとあります。この記事を読めば、その道筋がきっと見えてくるはずだよ!
建設コンサルタントが結婚できないと言われる5つの理由


まずは、なぜ「建設コンサルタントは結婚できない」というイメージが定着してしまったのか、その理由は主に以下の5つです。
- 忙しすぎてプライベートの時間が確保できない
- 転勤や長期出張が多く、不規則な生活リズム
- 将来性を危ぶむ声
- 年功序列が多く若いうちは厳しいことも
- 出会いが少ない



順番に解説していくよ!
忙しすぎてプライベートの時間が確保できない
建設コンサルタントの仕事は、国や地方自治体から発注される公共事業がメインです。そのため、年度末に予算を使い切るための業務が集中し、どうしても残業が多くなりがちです。
特に、以下のような理由から、プライベートの時間を確保することが難しくなります。
- 慢性的な人手不足:ベテラン社員の退職や若手社員の定着率の低さから、会社全体として人手不足が慢性化しています。
- 年度末への工期集中:公共事業は年度内での完了を求められることが多く、2月~3月にかけては業務が集中し、深夜残業や休日出勤が増える傾向にあります。
- 顧客からの無理な納期や指示:顧客から厳しい納期を突きつけられたり、想定外の指示を受けたりすることも多々あります。
デートの予定を立てても急な残業でキャンセルになったり、せっかくの週末も疲れ果てて寝てしまったり…。仕事中心の生活になり、新しい出会いを探す時間も、関係を育む時間も持てないと感じるかもしれません。
結婚してからも、プライベートの時間が確保できないため、家事や子育てを考えると「結婚なんてできない」と感じる人もいるでしょう。
建設コンサルタントの残業事情については、「建設コンサルタントが「やめとけ」と言われる理由|現役建コンが解説」で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。


転勤や長期出張が多く、不規則な生活リズム
建設コンサルタントの仕事は、全国各地の現場を飛び回ることが多く、長期出張や転勤がつきものです。特に、大規模なプロジェクトでは数ヶ月にわたる出張も珍しくありません。
また、現場での調査や点検作業は夜間に行われることも多く、内業は昼間に行うため、生活リズムが不規則になりがちです。パートナーとの時間が物理的に取りにくかったり、生活リズムが合わなかったりすることも、結婚を遠ざける一因になるでしょう。



これは会社にもよるけど個人的にはゼネコンよりはマシだと思うな~。
将来性を危ぶむ声
AIやDX(デジタルトランスフォーメーション)の技術が進化する現代において、「建設コンサルタントの仕事はAIに取って代わられるのでは?」と将来を不安視する声も聞かれます。
さらには、業界の予算も数年前と比較すると縮小傾向にあり、不安材料となっています。
特に若手にとっては、「この仕事で将来安定した生活を送れるのだろうか?」という不安が、結婚に踏み切れない大きな要因になることがあります。
しかし、暗い話ばかりではなく、むしろ建設コンサルタント業界の将来は明るいと筆者は考えています。
その理由については、「建設コンサルタントはなくなる?業界の現状と将来性を徹底解説」で解説しております。ぜひ参考にしてください。


年功序列が多く若いうちは厳しいことも
建設コンサルタント業界は、昔ながらの年功序列の風土が残っている会社も多く、若いうちは給料が上がりにくいと感じるかもしれません。
資格手当や役職手当がつくまでは、同世代の他の業界と比べると収入面で物足りなさを感じる人もいるようです。特に、結婚を意識し始める20代後半から30代前半にかけて、この収入の壁に直面する可能性があります。



建コンの年齢別の年収については後から触れるよ!
出会いが少ない
建設業界は、依然として男性の比率が高いです。
- 職場での出会いが極端に少ない
- 仕事が忙しくて、職場以外で出会いを探す時間もない
となると、なかなか出会いのチャンスを掴むのは難しいでしょう。異業種交流会や婚活イベントに参加するにしても、時間的な制約が大きな壁となるのです。
建コンでも結婚できる!その証明と魅力
ここまで「結婚できない」と言われる理由を見てきましたが、結論から言うと、建設コンサルタントでも十分に結婚できます。 むしろ、安定した仕事と高い収入は、結婚相手として大きな魅力になります。



その理由について、結婚に関するアンケート結果と、建コンの魅力より解き明かしていくよ!
建コンの結婚率と結婚年齢【アンケート結果】


「本当に結婚できるの?」という疑問に答えるため、筆者が勤めていた建設コンサルタント会社で独自にアンケート調査を行いました。
【前提条件】
- 地方密着型の中小企業
- 対象人数:22名(うち女性3名)
- 平均年齢:34.8歳
- 調査方法:口頭による聞き取り調査
- ※注意点 このアンケート結果は、あくまで一社のデータであり、建設コンサルタント業界全体の傾向とは異なる可能性があります。しかし、一つの会社のリアルな実情として、参考になる部分も多いのではないでしょうか。
【アンケート結果:結婚年齢】
結婚年齢 | 人数 |
10代 | 0名 |
20代 | 10名(うち女性2名) |
30代 | 5名 |
40代以降 | 0名 |
未婚 | 7名(うち女性1名) |
結婚率 | 68.2% |
---|---|
未婚率 | 31.8% |
この結果を見てわかるように、平均年齢34.8歳の会社(部署)で既婚者が約7割を占めています。日本の生涯未婚率が「男性28.25%、女性17.85%」であることを考えると、十分に高い結婚率であると言えるのではないでしょうか。
- 男性の生涯未婚率:28.25%
- 女性の生涯未婚率:17.85%
出典:期間工合同会社「日本の生涯未婚率」
さらに、結婚している人のうち約半数が20代で結婚していることも注目すべき点です。これは、若手でも結婚できるポテンシャルを秘めている証拠と言えるでしょう。
建設コンサルタントの魅力
結婚相手として、建設コンサルタントにはたくさんの魅力があります。ここでは以下の4つの魅力について解説します。
- 手に職をつけられる
- 年収が高い
- みんなの暮らしを支える仕事
- 地図に残る仕事



一つずつみていくよ!
手に職をつけられる
建設コンサルタントは、専門的な知識と技術が求められるプロフェッショナルです。一度身につければ、一生涯にわたって通用するスキルとなります。AIやDXが進化しても、高度な判断力や専門知識を要する仕事は残り続けます。会社や景気に左右されにくい、安定したキャリアを築けることは、パートナーにとっても大きな魅力です。
技術士などの資格を取得することで、より一層重宝される存在となります。
年収が高い
厚生労働省が公開している就職情報提供サイト「jobtag」の調査結果によると、建設コンサルタントの平均年収は597万円です。
これは、国税庁の調査結果による全産業の平均年収460万円を大きく上回っています。



年齢別の平均年収を表にまとめたよ!
若いうちは年収が低いと言われるけど、全産業の平均と比較すると断然高い傾向にあることがわかるね!
年齢 | 年収(建設コンサルタント)※1 | 年収(全産業)※2 |
---|---|---|
~19歳 | 298万円 | 112万円 |
20~24歳 | 381万円 | 267万円 |
25~29歳 | 501万円 | 394万円 |
30~34歳 | 536万円 | 431万円 |
35~39歳 | 654万円 | 466万円 |
40~44歳 | 630万円 | 501万円 |
45~49歳 | 681万円 | 521万円 |
50~54歳 | 690万円 | 540万円 |
55~59歳 | 722万円 | 545万円 |
60~64歳 | 608万円 | 445万円 |
65~69歳 | 511万円 | 354万円 |
70歳~ | 435万円 | 293万円 |
平均 | 597万円 | 460万円 |
出典:※1.厚生労働省「jobtag」
※2.国税庁「令和5年分民間給与実態統計調査」
特に、経験を積んで技術士などの資格を取得すれば、さらに年収アップが見込めます。安定した高い収入は、住宅ローンや子育てなど、結婚生活の将来設計を立てる上で大きな安心材料となるでしょう。
みんなの暮らしを支える仕事
私たちが日々利用する道路や橋、上下水道、ダムなどは、すべて建設コンサルタントが携わったものです。人々の安全・安心を守るインフラ整備は、社会にとって必要不可欠な仕事です。自分の仕事が多くの人々の役に立っているというやりがいは、何物にも代えがたいものです。
地図に残る仕事
自分が携わったプロジェクトが地図に残る、スケールの大きな仕事です。何十年、何百年と形として残り、多くの人に利用される構造物を見れば、大きな誇りと達成感を感じられます。仕事への情熱ややりがいは、あなたの魅力をさらに引き出すことでしょう。



このような安定したキャリアや高収入というのは、結婚生活の基盤として大きな安心感を与えてくれるよ!(僕の奥さん曰く)
建コンにおけるホワイト企業の見極め方は?
「忙しい」「出会いがない」といった悩みを解決するなら、働きやすい「ホワイト企業」に転職するのが一番の近道です。
ホワイト企業を見極めるためのポイントをまとめました。
建コンにおけるホワイト企業の見極めポイント
離職率が低い・平均勤続年数が長い
社員が長く働いている会社は、働きやすい環境が整っている可能性が高いです。会社のホームページや採用サイトに掲載されている「離職率」や「平均勤続年数」をチェックしてみましょう。定着率が高い会社は、社員を大切にする風土があり、ワークライフバランスも考慮されていることが多いです。
残業時間が短い・休暇日数が多い
ワークライフバランスを重視するなら、残業が少なく、有給休暇が取りやすい会社を選びましょう。求人情報に記載されている「年間休日数」や「平均残業時間」を確認するだけでなく、面接で具体的な残業の実態や休暇の取得状況について質問してみることも重要です。
大手企業ほど残業が多い傾向
「大手企業=ホワイト」とは限りません。特に、大規模プロジェクトを多く手掛ける大手企業ほど、納期が厳しく残業が多くなる傾向があります。一方で、地方の中小企業では、地域に根差した働き方で、残業が少ない会社もたくさんあります。会社の規模だけでなく、働き方を重視して選ぶことが大切です。
育休取得・フレックスが充実
結婚後や子どもが生まれた後のことも考えるなら、育児休暇やフレックスタイム制度が充実している会社を選びましょう。性別を問わず、育休取得の実績がある会社は、社員のライフステージの変化を理解し、働きやすい環境づくりに力を入れている証拠です。
上記は概要です。ホワイト企業の見つけ方や具体的な企業の例については、「建設コンサルタントのホワイトランキング|失敗しない【見分け方】」で詳しく解説しています。


ホワイト企業への転職なら転職エージェントが必須
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僕自身、転職エージェントを使って転職した結果、ホワイト企業に転職できて人生が変わったから自身をもっておすすめできるよ!
【総括】建設コンサルタントは結婚できない?
「建設コンサルタントは結婚できない」と言われる背景には、「忙しい」「出会いが少ない」といった業界特有の事情があるのは事実です。
しかし、アンケート結果からもわかるように、多くの建設コンサルタントが結婚し、幸せな家庭を築いています。高収入で安定した仕事は、結婚相手として大きな魅力になるのです。
もしあなたが「仕事が忙しくてプライベートの時間が取れない」「もっと良い環境で働きたい」と感じているなら、ホワイト企業への転職を検討してみるのも一つの手です。
理想のキャリアと結婚生活、どちらも手に入れることは十分に可能です。



少しでも今の働き方に不満があるなら、まずは一歩踏み出してみよう!